2020年度公立高校入試問題分析 【数学】
2020年03月11日
公立高校入試の問題分析です。まず今日は、数学。
問題1 計算問題。特に難しいものはない。
問題2 (1)(2)とも平易。
(3)は安易に、GBの延長上に点Eがあると考えてしまうと間違う。△ABCは二等辺三角形ではない。 いろいろな解法があると思われるが、ABをB方向に延長し、それにGから降ろした垂線との交点をHとすると、△ABCと△HGBは合同になることから、BH=CAとなり、これが、△BDGの底辺をBDとしたときの高さとなり、面積を求めることができる。 〈難〉
問題3 (1)平易 数え上げればできる
(2)平易 最頻値の意味を問う問題
(3)2次関数 ア 平易
イ AB:BC をx軸上での比に移動して考えれば、Cのx座標はすぐに求められる
(4)一次方程式の文章題 標準 「120円余った」というところの立式さえ間違わなければ解ける。
問題4 (1) 平方数の問題 三平方の定理絡みの問題。会話を読み取っていけば、ヒントが与えられているので、数を代入すれば、容易に解ける。会話文の説明している内容を読み取れるかどうかの問題であって、数学よりも国語読解力を問うような問題。イの問題は、実は表を右に延ばして書いていけば、求めることもできる。
(2) 今年の入試で一番点差がつきやすい問題。この問題までは、問題2(3)を除いて解きやすく、時間もかからず、すんなり来れたはず。が、いきなり難易度が上がる。通常の動点問題と異なって、三角形の底辺と高さをどうするかが一番のポイント。比をつかって解いていかないといけない解法もあり、受験生には難しかったのではないかと思われる。
ア △ABQなので、底辺の比で面積を求めることができる。
イ おそらくここで手が止まった受験生も多いはず。比を使えば、面積を求めることができる。 〈難〉
ウ イができていないと、ウは解けない。イができていれば、ウは立式は容易。ただし、解の公式を使わないといけないので、計算が間違っているのではないかと不安に感じた受験生もいることだろう。 〈難〉
問題5 (1) 平易 証明であるが、教科書レベル
(2) 難 ただし、例年よりは証明しやすい。CF//BH が成り立つので、それを利用しても証明できる。
【全体】 例年並みの出題傾向。大きく傾向から外れたものはない。問2(3)、問5(2)、問4(2)イとウ 以外は、容易に解けるので、39点は得点可能。問4(2)イが解けてるかどうかで、あとプラス5点取れるかどうかがわかれると思う。他県と比べても、平易な問題が多いし、出題傾向も変わっていないので、大学入試を意識して思考力を必要とする出題をすべきである。場合によっては、一部、自校作成問題とするなどの対応も検討してほしい。
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